アンカーリンクとは?使い方や注意点、SEO効果を高める方法を解説

アンカーリンクとは?使い方や注意点、SEO効果を高める方法を解説

この記事のポイント

この記事でおさえておきたいポイントは以下です。

アンカーリンクとは何ですか?ハイパーリンクとの違いは?

アンカーリンクは同一ページ内の特定セクションに移動するリンクで、長文記事やFAQページで活用されます。一方、ハイパーリンクは別のページや外部サイトに移動するためのリンクです。アンカーリンクはページ内ナビゲーションを効率化し、ハイパーリンクはサイト全体の情報をつなぐ役割を持ちます。

アンカーリンクはどのように設定しますか?

アンカーリンクの設定にはHTMLのhrefid属性を使用します。リンク元にはhref=”#id名”、リンク先にはid=”id名”を設定します。例えば、<a href=”#section”>リンク</a>でリンクを作り、<div id=”section”>内容</div>で移動先を指定します。簡単にページ内リンクを作成できます。

アンカーリンクはSEOにどのような影響がありますか?

アンカーリンクは、直帰率を下げ、滞在時間を延ばすことでSEOに好影響を与えます。また、ページ内リンク構造を整えることで、検索エンジンのクローラビリティが向上します。さらに、適切なアンカーテキストを使用すれば、リンク先のコンテンツの関連性が高まりSEO効果が強化されます。

アンカーリンクは、ユーザーが特定の情報に素早くアクセスできるようにするための便利な仕組みです。

本記事では、アンカーリンクの基本的な仕組み、具体的な設定方法、SEO効果への影響、注意点、そして効果的な活用方法を詳しく解説します。これらを理解し、自社サイトに活用することで、ユーザーエクスペリエンスを向上させ、SEO効果を最大化しましょう。

アンカーリンクとは?その基本的な仕組みと役割

アンカーリンクとは?その基本的な仕組みと役割

アンカーリンクは、同一ページ内で特定の場所に直接ジャンプすることができるリンクです。これは、特に情報量が多いページや長い記事において、ユーザーが必要な情報に迅速にアクセスできるようにするために有効です。

ここからは、アンカーリンクの役割など基礎的な知識について解説します。

アンカーリンクの定義と役割

アンカーリンクとは、HTMLタグを使ってページ内で特定のセクションに移動するリンクのことを指します。アンカーリンクを利用することで、長い記事やFAQページなどでユーザーが目的の情報にすばやくたどり着けるようになります。

例えば、目次にアンカーリンクを設置し、各セクションに直接移動できるようにすることで、ユーザーの利便性が向上します。また、アンカーリンクを適切に配置することで、サイト内での情報整理やナビゲーションの効率化が可能となります。
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ハイパーリンクとの違いと使い分け

ハイパーリンクとアンカーリンクはどちらもWebページ内でリンクを提供する仕組みですが、その用途や役割には明確な違いがあります。

ハイパーリンクは、現在のWebページから別のページや外部サイトに移動するためのリンクを指します。ハイパーリンクの主な役割は、Webサイト全体の構造を形成し、情報をつなげることです。特に、関連性のあるページや外部リソースを参照する際に活用されます。

一方、アンカーリンクは、同じページ内の特定の位置にジャンプするためのリンクです。長文コンテンツの目次に使用されるなどします。アンカーリンクは、ページ内での効率的なナビゲーションを目的とし、特に情報量の多いページやFAQセクションで有効です。

【主な違い】

要素 ハイパーリンク アンカーリンク
移動先 他のページや外部サイト 同一ページ内の特定のセクション
利用目的 ページ間やサイト間の情報をつなぐ ページ内でのナビゲーションを効率化する
SEOへの影響 外部リンクは被リンク効果がある。内部リンクでSEO効果を高める 主に内部リンクの一環としてSEO構造を強化

Webサイトにおけるアンカーリンクのメリット

アンカーリンクを活用する最大のメリットは、ユーザーエクスペリエンスの向上です。例えば、長い記事や情報量の多いコンテンツでは、ユーザーが求めている情報にスムーズにアクセスできるようになります。

また、これによりページ滞在時間が延び、直帰率が低下するため、SEOの観点でもメリットがあります。さらに、アンカーリンクは内部リンク構造を最適化する手段としても効果的であり、検索エンジンがコンテンツの階層をより正確に把握できるようになります。
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アンカーリンクの基本的な使い方

アンカーリンクの基本的な使い方

アンカーリンクの設定にはHTMLの基礎知識が必要ですが、関連する属性を活用することでその効果をさらに高めることが可能です。ここでは、設定方法や主要な属性の使い方について具体的に解説します。

【href属性】リンク先を指定する基本的な方法

href属性は、リンク先を指定するためのHTML属性の一つです。アンカーリンクでは、hrefに#記号を用いて移動先のidを記述します。例えば、以下のように記述することで、ページ内リンクを設定できます。

<a href=”#target”>リンク先セクションへ</a>

リンクをクリックすると、id=”target”が設定されたセクションに移動します。このように、href属性はアンカーリンクの基本的な設定に不可欠であり、正確なリンク先を指定するために使用されます。

【id属性】リンク先の特定位置を設定する方法

id属性は、HTML要素に固有の識別子を付与し、ページ内で特定の位置を指定するために使用されます。アンカーリンクでは、リンク元が参照するidを設定することで正確なナビゲーションが可能となります。以下に具体例を示します。

<div id=”example-section”>ここがリンク先のセクションです。</div>

<a href=”#example-section”>セクションへ移動</a>

この例では、id=”example-section”をリンク元で参照し、クリックすることで対応するセクションにジャンプできます。id属性の値はページ内で一意でなければならず、重複を避けることで正確なリンク動作を確保します。

また、わかりやすい命名規則を採用することで、後の編集や管理が容易になります。

【target属性】新しいタブやウィンドウでリンクを開く方法

target属性は、リンクをクリックした際に表示する方法を指定します。例えば、_blankを指定することで、新しいタブまたはウィンドウでリンク先を開くことができます。以下に例を示します。

<a href=”https://example.com” target=”_blank”>外部サイトを新しいタブで開く</a>

このように設定することで、元のページを維持しつつリンク先を開くことができ、ユーザーの利便性が向上します。特に、外部サイトへのリンクや重要な情報へのアクセス時に有効です。

ただし、使用頻度が高すぎると、ユーザー体験を損ねる可能性があるため注意が必要です。

【nofollow属性】特定のリンクを検索エンジンから除外する方法

nofollow属性は、検索エンジンにリンクを評価させたくない場合に使用します。主に広告リンクや信頼性の低いリンクに適用されます。以下のように設定します。

<a href=”https://example.com” rel=”nofollow”>スポンサーリンク</a>

この設定により、検索エンジンはこのリンクをランキング評価に含めません。これにより、SEOスパム対策やランキング操作のリスクを軽減できます。ただし、信頼性の高いリンクや内部リンクには適用しないことが推奨されます。
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【alt属性】画像リンクに説明を付加する方法

画像をリンクとして使用する場合、alt属性を設定することで画像の説明を付加し、アクセシビリティを向上させることができます。以下はその例です。

<a href=”https://example.com”><img src=”image.jpg” alt=”リンク先の説明”></a>

alt属性は、視覚に障がいのあるユーザーがスクリーンリーダーを通じて内容を理解する際や、画像が読み込まれない場合に内容を補足する役割を果たします。また、検索エンジンに対して画像の意味を伝えるため、画像SEOの観点からも重要です。
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CMS(WordPressなど)でのアンカーリンク設定方法

WordPressなどのCMSを使用する場合、アンカーリンクの設定は非常に簡単です。例えば、目次作成プラグインを利用することで、コードを記述せずにページ内リンクを自動生成できます。

また、ビジュアルエディタを活用して、特定のセクションにidを設定することも可能です。こうしたツールを活用することで、初心者でも効率的にアンカーリンクを活用でき、Webページのナビゲーションを改善できます。

ユーザビリティとデザインを考慮したアンカーリンクの活用

アンカーリンクを効果的に活用するためには、デザインやユーザビリティを考慮する必要があります。例えば、リンク先がわかりやすいテキストやボタンデザインを採用することで、ユーザーがクリックしやすくなります。

また、ページ内の重要な箇所に目立つリンクを設置することで、ユーザーの回遊率を高めることができます。さらに、スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスでの操作性も重要なポイントとなります。

アンカーリンクがSEOに与える影響

アンカーリンクがSEOに与える影響

アンカーリンクは、ユーザーエクスペリエンスを向上させるだけでなく、SEOの観点からも重要な役割を果たします。適切に設定することで、サイト全体の評価を高める効果が期待できます。

ユーザーエクスペリエンスの向上とSEO効果

アンカーリンクを活用することで、ユーザーが必要な情報に迅速にアクセスできるようになり、満足度が向上します。これにより、直帰率の低下や滞在時間の延長といった、SEO評価に直接関わる指標が改善されます。

例えば、FAQページにアンカーリンクを設定しておくと、ユーザーは自分が探している質問に素早くアクセスできるため、離脱を防ぐことが期待できるでしょう。また、ユーザーエクスペリエンスが向上することで、サイトへの信頼度も高まります。

内部リンク構造の最適化とクローラビリティの向上

アンカーリンクは内部リンク構造を整えるのにも役立ちます。ページ内のリンクが適切に配置されていると、検索エンジンのクローラーがコンテンツをより効率的にインデックスできます。

例えば、長い記事の各セクションにアンカーリンクを設置し、目次からそれらを参照する形にすると、検索エンジンがコンテンツの構造を正確に理解できるようになります。これにより、関連性のあるキーワードでの評価が高まる可能性があります。
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アンカーテキストの最適化とキーワード戦略

アンカーリンクのテキスト(アンカーテキスト)は、SEO効果に大きな影響を与えます。検索エンジンはアンカーテキストを手がかりにリンク先の内容を判断します。そのため、アンカーテキストには適切なキーワードを盛り込むことが重要です。

ただし、不自然なキーワード詰め込みは逆効果となるため、文脈に合った表現を心がけましょう。例えば、「詳しくはこちら」よりも「アンカーリンクの使い方を詳しく解説」といった具体的なテキストの方がSEO効果を高めます。
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アンカーリンクを使用する際の注意点

アンカーリンクを使用する際の注意点

アンカーリンクは便利なツールですが、誤った使い方をするとユーザー体験やSEOに悪影響を及ぼす可能性があります。ここでは、アンカーリンクを設置する際に注意すべきポイントを解説します。

リンク切れや不適切なリンク先の回避

アンカーリンクを設定した場合、リンク先が正しく指定されていないと「リンク切れ」が発生します。これにより、ユーザーにストレスを与えるだけでなく、検索エンジンからの評価も低下します。

リンク切れを防ぐには、設定時にリンク先のidを正確に指定し、変更があった際には速やかに修正することが重要です。また、リンク先が適切でない場合もユーザーを混乱させるため、常にリンクの妥当性を確認するようにしましょう。
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モバイルフレンドリーな設計とアクセシビリティの確保

モバイルデバイスでの操作性を考慮したアンカーリンクの設計が求められます。小さな画面では、リンクの位置やサイズがユーザー体験に大きく影響します。クリック可能な要素を十分な大きさにすることや、リンク先がモバイルでも適切に表示されることを確認しましょう。

また、スクリーンリーダーなどを利用するユーザーのために、リンクが視覚的にもわかりやすく、意味のあるテキストを持つよう心がけましょう。
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リンクの乱用によるユーザー混乱の防止

アンカーリンクを過剰に使用すると、かえってユーザーが混乱する原因となります。特に、同じページ内に多数のリンクを設置した場合、どのリンクがどこに移動するのかが不明確になることがあります。

また、リンク先が予想外の場所だった場合、ユーザーは混乱して離脱する可能性が高まります。そのため、リンクの設置は必要最低限に抑え、適切なコンテキストで使用することを心がけましょう。

アンカーリンクの効果的な活用事例

アンカーリンクの効果的な活用事例

アンカーリンクを効果的に活用することで、ユーザーエクスペリエンスの向上やSEO改善を図ることができます。ここでは、実際のWebサイトでの使用例を紹介し、そのメリットについて解説します。

長文記事やFAQページでのアンカーリンク活用

長文の記事やFAQページは、情報量が多いためユーザーが必要な情報を探すのに時間がかかる場合があります。このようなページでは、冒頭に目次を設置し、各セクションに対応するアンカーリンクを設定することで、情報へのアクセスが容易になります。

例えば、FAQページに以下のような目次を設けると、ユーザーはクリック一つで該当する質問に移動できます。

<ul>

<li><a href=”#question1″>質問1:商品の使い方について</a></li>

<li><a href=”#question2″>質問2:返品ポリシーについて</a></li>

</ul>

<div id=”question1″>商品の使い方の詳細…</div>

<div id=”question2″>返品ポリシーの詳細…</div>

この方法により、ユーザーが目的の情報に迅速にアクセスできるため、満足度が向上します。

商品ページやサービス紹介ページでの具体的な活用方法

ECサイトやサービス紹介ページでは、アンカーリンクを使用して特定の情報にユーザーを誘導することが効果的です。

例えば、商品ページに「製品特徴」「ユーザーレビュー」「よくある質問」などのセクションを設け、それぞれにアンカーリンクを設定すると、購入を検討しているユーザーが求めている情報に素早くアクセスできます。以下は例です。

<a href=”#features”>製品特徴を見る</a>

<div id=”features”>ここに製品特徴を記載…</div>

これにより、スムーズな情報提供だけでなく、CV率の向上にも寄与するでしょう。

アンカーリンクを活用して、SEOとユーザーエクスペリエンスを向上させよう

アンカーリンクを活用して、SEOとユーザーエクスペリエンスを向上させよう

アンカーリンクは、情報量が多いページや長文コンテンツにおいて、ユーザー体験を大幅に向上させます。また、適切に設定することで、ページ滞在時間の延長や内部リンク構造の最適化を通じてSEO効果を高めることができます。

一方で、リンクの乱用や不適切な設定は、ユーザーに混乱を与えたりSEO評価を損なう可能性があります。そのため、設定時にはリンク先やテキストを慎重に検討し、適切な命名規則や管理体制を整えることが重要です。

アンカーリンクの活用は、ユーザーの利便性を高め、サイト全体の価値を向上させる一歩となります。本記事を参考に、自社サイトの改善にぜひ取り組んでみてください。


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監修者紹介

石田 哲也

取締役CMO

Twitter:@te2319
株式会社ニュートラルワークス 取締役CMO。1984年生まれ。高校卒業後にISD株式会社を起業。その後、株式会社オプトでWebマーケティングを学び、株式会社メタップスなど複数のベンチャー企業にて事業立ち上げを経験。前職はワンダープラネット株式会社でゲームプロデューサーとしてスマホゲームアプリの制作に従事。2018年に地元の神奈川へ戻り、ニュートラルワークスに入社。SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善~ゲームアプリ制作や数十万フォロワーのSNSアカウントの運用経験などWebビジネス全般を守備範囲とする。

■経歴
2003年 ISD株式会社/起業
2009年 株式会社オプト/SEMコンサルタント
2011年 株式会社メタップス/シニアディレクター
2013年 ライブエイド株式会社/執行役
2016年 ワンダープラネット株式会社/プロデューサー・BizDev
2018年 株式会社ニュートラルワークス/取締役CMO

■得意領域
Webサイト改善
SEO対策
コンテンツマーケティング
リスティング広告

■保有資格
Google アナリティクス認定資格(GAIQ)
Google 広告検索認定資格
Google 広告ディスプレイ認定資格
Google 広告モバイル認定資格

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