PLP(優先ランディングページ)とは?SEO対策の必要性と設定方法

PLP(優先ランディングページ)とは?SEO対策の必要性と設定方法

この記事のポイント

この記事でおさえておきたいポイントは以下です。

PLPの重要性を理解する

PLPは、特定の検索キーワードで自然検索からの流入を優先的に狙うためのページのことで、「検索意図への対応」や「コンバージョン率の向上」が期待できます。

カニバリゼーションの解消でSEO効果を最大化する

PLPを設定して、不要なページを統合したりcanonicalタグを活用したりして「カニバリゼーション」を防ぐと、PLPにSEOの評価を集中させられます。

PLPとしての最適化レベルを上げるために具体的な施策を実施する

  • 内部リンクの追加
  • ホームページからのリンク
  • タイトルとキーワードの最適化
  • コンテンツのボリューム増加
  • 専門性・オリジナリティの向上

PLP(Preferred Landing Page)とは、検索エンジンで優先的に上位表示させたいWebページのことです。

PLPが上位表示されると、ユーザーの満足度(検索意図に対する最適な回答を提供すること)が向上するだけでなく、リードの獲得や売上の増加にもつながります。

本記事では、PLPを上位表示させるための具体的な対策の流れと、PLP管理に役立つツールをご紹介します。

PLPとは?基本の知識

PLPとは?基本の知識

PLPとは、検索エンジンに優先的に上位表示させたいWebページのことを指します。

PLPの基本知識について、以下の内容で解説します。

  • PLPの定義と役割
  • ECサイトとSEOツールでのPLPの違い
  • LP(ランディングページ)との違い

PLPについて理解を深めて、SEO効果を向上させましょう。

PLPの定義と役割

PLPとは、検索エンジンに優先的に上位表示させたいWebページのことです。

PLPの主な目的として、ユーザーの検索意図に合致した情報を提供し、自然検索からの安定したアクセスの獲得を目指します。

PLPには、主に以下の役割があります。

  • 検索意図への対応
  • 検索エンジンでの評価向上
  • コンバージョンへの導線を強化

例えば、「横浜 簿記スクール」で検索するユーザーには、横浜の簿記スクールの詳細に関するページをPLPとして設定すると、ユーザーニーズを正確に捉えられます。

ECサイトとSEOツールでのPLPの違い

ECサイトとSEOツールとでは、PLPの捉え方や目的に違いがあります。

ECサイトの場合は「商品検索の利便性」を向上させるのに対し、SEOツールの場合は「検索順位の最適化」が目的となります。

PLPの違い 詳細
SEOツール
(Preferred Landing Page)
・特定のキーワードで優先的に表示させたいページ
・カニバリゼーションを防ぎ、検索結果での順位管理が役割
ECサイト
(Product Listing Page)
・カテゴリページや商品一覧ページ
・ユーザーが簡単に商品を見つけられるサポートが役割

両者の違いを理解して、それぞれの目的に応じた運用が実施できると、ユーザー体験とSEO効果を同時に高められます。

LP(ランディングページ)との違い

PLP(Preferred Landing Page)とLP(Landing Page)は、いずれも訪問者が最初にアクセスする重要なページであり、それぞれに目的や役割が異なります。

名称 詳細
PLP
(Preferred Landing Page)
SEOの自然検索により、特定のキーワードで上位表示することが目的。内部リンクやキーワードの最適化を通じてサイト全体のSEO効果を向上させる。
LP
(Landing Page)
広告やキャンペーンにより、購入や問い合わせなどの行動を促すことが目的。視覚的な要素やCTAを目立つ形で配置し、短期間での成果を重視する。

つまり、PLPはSEO戦略に特化した手法であり、LPはキャンペーンやプロモーションに適した手法となります。

目的に応じてPLPやLPを使い分けて、Webサイトのパフォーマンスを最大化しましょう。
LPとは?ホームページとの違いと目的、マーケティング手法を解説 LPとは?ホームページとの違いと目的、マーケティング手法を解説

PLP管理の重要性

PLP管理の重要性

PLPを適切に管理できると、検索結果の上位に表示されやすくなるため、ユーザーのクリック率やコンバージョン率(CVR)の向上が期待できます。

ここでは、PLP管理の重要性を、以下の内容で詳しく解説します。

  • 狙ったページを上位表示させる理由
  • カニバリゼーションの対策
  • コンバージョン率向上への影響

狙ったページを上位表示させる理由

PLPの管理は、特定の検索キーワードで狙ったページを上位表示させるために重要です。

検索結果に上位表示できるとユーザーのクリック率が向上するため、売上アップやリード獲得に貢献します。

 

検索順位 クリック率
1位 39.8%
2位 18.7%
3位 10.2%
4位 7.2%
5位 5.1%

参考:FirstPageSage「Google Click-Through Rates (CTRs) by Ranking Position in 2024」

例えば、地域特化型サービスであれば「横浜 ホテル おすすめ」のようなキーワードでPLPを上位表示させると、自サイトのページから予約数の増加が期待できます。

PLP管理による長期的なSEO戦略を実施して、ユーザー体験の向上や収益増加を目指しましょう。

カニバリゼーションの対策

PLP管理は、カニバリゼーション対策にもつながります。

カニバリゼーションとは、同じ検索キーワードで自社内の複数ページが競い合うことで、SEO評価の分散を引き起こす可能性があります。

PLPを設定すると、特定のキーワードで優先すべきページを設定できるため、間接的ですがカニバリゼーション対策となるのです。
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コンバージョン率向上への影響

PLPの管理は、コンバージョン率にも影響します。

PLPを検索結果で上位表示させると、狙っているユーザー層にアクセスできるため、スムーズな行動喚起が可能になるからです。

例えば、「東京 ヨガ教室 初心者」を検索したユーザーに対して、地域の初心者向けヨガ教室の詳細を記載したPLPに誘導できれば、コンバージョンにつながる可能性が高まります。

ユーザーのニーズとPLPの内容を合致させて、コンバージョン率を向上させましょう。
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PLP対策の基本的な流れ

PLP対策の基本的な流れ

次に、PLP対策の基本的な流れを、以下に3つ紹介します。

  • PLPの特定方法
  • キーワードのカニバリチェック
  • PLPとしての最適化レベルを上げる

適切なPLP対策を実施して、検索結果の上位表示を目指しましょう。

PLPの特定方法

PLPを効果的に設定するには、まず適切なページを選び出す作業が大切です。

キーワードの意図やビジネスゴールを考慮したうえで、データを基にPLPを特定します。

以下に、具体的な手順を紹介します。

  1. キーワードと検索意図について分析する
  2. コンバージョン率の高いページを確認する
  3. 候補が複数ある際には、A/Bテストを実施してPLPを特定する

PLPを選択できたら、内部リンクの見直しやcanonicalタグの設定などを行うことで、PLPへの重要度をさらに高められます。

キーワードのカニバリチェック

PLP運用には、「カニバリチェック」が欠かせません。

カニバリゼーションが起きるとSEO評価の分散につながり、双方のページが上位表示されにくくなるからです。

以下に、カニバリチェックの方法を解説します。

方法 詳細
Google検索で確認 「site:ドメイン名 キーワード」を入力すると、同じキーワードで複数のページが表示されるか確認できる
Googleサーチコンソールの利用 「検索パフォーマンス」でキーワードをフィルタリングすると、流入が分散しているページを特定できる
SEOツールの活用 有料ツールのAhrefsやGRCを活用すると、キーワードごとの競合ページが確認できる

上記を参考にカニバリ対策を実施して、適切なPLP運用を実現させましょう。

PLPとしての最適化レベルを上げる

PLPとしての最適化レベルを上げるやり方について、以下に5つ紹介します。

  • 内部リンクの追加
  • ホームページからのリンク
  • タイトルとキーワードの最適化
  • コンテンツのボリューム増加
  • 専門性・オリジナリティの向上

内部リンクの追加

内部リンクを適切に追加すると、サイト内でPLPの評価を高められます。

内部リンクの追加により、検索エンジンに対してページの重要性を示すとともに、ユーザーが関連情報にアクセスしやすくなるからです。

特定のページを内部リンクとして挿入するのが基本である一方、過剰に増やすと他のページにSEO効果が分散してしまうため、関連性のある内部リンクのみを追加しましょう。

ホームページからのリンク

ホームページからPLPへのリンクを設置することも、SEO効果を高めるうえで重要です。

ホームページはサイト内で最も強い評価を持つページで、PLPの優先度を検索エンジンに伝える影響度が高いからです。

例えば、ナビゲーションバーやバナーなどにリンクを設置すると、ユーザーがPLPにアクセスしやすくなり、サイト内の回遊率向上につながります。

タイトルとキーワードの最適化

PLPを検索結果で目立たせるためには、タイトルとキーワードの最適化も重要です。

タイトルとキーワードを最適化する際には、以下の点に配慮しましょう。

  • タイトルには検索意図を反映したキーワードを含める
  • タイトルはできるだけ30~40文字に収める
  • キーワードは本文や見出しにも自然な形で配置する

PLPのタイトルとキーワードを最適化すると、検索画面で効果的にユーザーの興味を引きつけられるため、クリック率の向上が期待できます。

コンテンツのボリューム増加

PLPの最適化レベルを上げるためには、必要な情報量を増やしてコンテンツを充実させましょう。

検索エンジンは、ユーザーの検索意図を満たし、情報が網羅されているページを高く評価するからです。

Google の自動ランキング システムは、検索エンジンでのランキングを上げることではなく、ユーザーにメリットをもたらすことを主な目的として作成された、有用で信頼できる情報を検索結果の上位に掲載できるように設計されています。

引用:Googleセントラル検索

網羅性を意識してコンテンツボリュームを増やすためにも、「関連する質問」や「サブトピック」を取り上げましょう。

ボリュームを増やす際の注意点としては、情報をただ詰め込むのではなく「箇条書き」や「装飾」を使用して、ユーザーが読みやすくなるように工夫することが大切です。

専門性・オリジナリティの向上

専門性とオリジナリティを高めることで、検索エンジンからも高く評価されるPLPを作成できます。

専門性やオリジナリティの向上を目指す際には、以下4点に配慮しながら改修しましょう。

  • 省庁や政府機関が出している信頼性のある情報源を引用する
  • 専門の監修者を配置する
  • 独自調査や自社ならではのノウハウを紹介する
  • ターゲットキーワードに関連した具体的な事例やストーリーを加える

専門性やオリジナリティを意識すると、無意識に専門用語を使用してしまう場合があるため、読者が理解できる言葉選びを心がけましょう。

PLP管理に役立つツールの紹介

PLP管理に役立つツールの紹介

PLP対策は定量的に数値を出せる方法ではないため、どの施策が当たったか把握するためにも、外部ツールを用いなければいけません。

PLPのチェックや分析をするための役立つツールについて、以下の内容で解説します。

  • PLPのチェック・分析方法
  • Googleサーチコンソールを活用する

PLPのチェック・分析方法

PLPを適切に管理してSEO効果を最大化するためには、ツールを活用したチェックや分析がおすすめです。

以下に、PLPチェックに最適なツールを紹介します。

ツール 詳細
SEOツール(Ahrefs、SEMrushなど) 競合他社のPLPと比較し、自社ページの優位性や改善点を特定できる
ヒートマップツール ユーザー行動が可視化できるため、PLPの改善ポイントを早期に発見でき、ユーザー体験向上の施策が行える

上記のツールを組み合わせて、PLPのチェックや分析を行い、サイト全体のSEO効果を高めましょう。

Googleサーチコンソールを活用する

Googleサーチコンソールは、検索結果でのパフォーマンスをチェックして、PLPの最適化を継続するために欠かせないツールです。

Googleサーチコンソールの活用方法を、以下に紹介します。

機能 詳細
検索パフォーマンスレポート 特定のキーワードに対してどのページが流入を獲得しているかを確認できる
URL検査機能 PLPが正しくインデックスされているかを確認できる

これらの機能を定期的に活用すると、PLPのSEOパフォーマンスを確認できます。上手に活用して、検索結果での上位表示を目指しましょう。
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PLP管理の注意点と非PLPの最適化調整

PLP管理の注意点と非PLPの最適化調整

これまでは、PLPに対しての対策について紹介してきました。

最後は、PLPをGoogleに評価してもらいやすくするために、PLP以外のページ(非PLP)に対して実施できる最適化調整方法について解説します。

PLPでないページのSEO効果の調整

PLP対策として、PLP以外のページのSEO効果を下げて調整する方法もあります。

Googleから非PLPのページが評価されてしまうと、検索上位を狙っているPLPの順位が下がるからです。

非PLPページのSEO効果を抑えるための方法を、以下に紹介します。

  • canonicalタグを利用して、「正規のページはPLPである」と検索エンジンに伝える
  • 重複する内容のページがある場合は、301リダイレクトを使用してPLPへ統合する
  • 非PLPのリンク数を減らして、サイト全体の評価をPLPに集中させる

サイト全体のバランスを考慮しながら、PLPと非PLPの役割を明確に分けるよう調整しましょう。

PLPの最適化を行おう

PLPの最適化を行おう

本記事では、「PLP管理の重要性」や「PLP対策の流れ」について、以下の内容を解説しました。

  • PLPの特定方法
  • カニバリゼーションのチェック
  • PLPとしての最適化レベルを上げる方法

PLP対策は、ユーザーの検索意図を迅速に満たして、SEO効果を向上させるためにも重要となる施策です。

PLPを適切に設定・運用して、検索エンジンからの流入を増やし、売上アップやリードの獲得を図りましょう。


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監修者紹介

石田 哲也

取締役CMO

Twitter:@te2319
株式会社ニュートラルワークス 取締役CMO。1984年生まれ。高校卒業後にISD株式会社を起業。その後、株式会社オプトでWebマーケティングを学び、株式会社メタップスなど複数のベンチャー企業にて事業立ち上げを経験。前職はワンダープラネット株式会社でゲームプロデューサーとしてスマホゲームアプリの制作に従事。2018年に地元の神奈川へ戻り、ニュートラルワークスに入社。SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善~ゲームアプリ制作や数十万フォロワーのSNSアカウントの運用経験などWebビジネス全般を守備範囲とする。

■経歴
2003年 ISD株式会社/起業
2009年 株式会社オプト/SEMコンサルタント
2011年 株式会社メタップス/シニアディレクター
2013年 ライブエイド株式会社/執行役
2016年 ワンダープラネット株式会社/プロデューサー・BizDev
2018年 株式会社ニュートラルワークス/取締役CMO

■得意領域
Webサイト改善
SEO対策
コンテンツマーケティング
リスティング広告

■保有資格
Google アナリティクス認定資格(GAIQ)
Google 広告検索認定資格
Google 広告ディスプレイ認定資格
Google 広告モバイル認定資格

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