東京ガス株式会社
雑誌出稿やイベントPRなど従来のオフライン施策の売上に大きな変化が……。広告会社としてのリブランディング、従来型では獲得できない新規顧客の獲得に向け、サイト制作とSEO施策をワンストップで提案できるニュートラルワークスへ依頼。社内外からポジティブな評価を獲得。
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課題
- 売上の大きな割合を占める従来のオフライン施策に対する新たな施策構築
- 広告会社としてのリブランディング
- 従来型では獲得できない新規顧客の獲得
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提案
- サイト制作とSEO効果を同時に叶える施策をご提案
- お客様の希望に添うデザインを実現するため徹底的に伴奏
- BtoBに特化したSEO施策をご提案
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成果
- サービスのクオリティ・社内の役割分担が明確で相談しやすく、結果は期待以上
- 企業ブランドを体現できるメディアを構築
- 自社のブランディングとしてポジティブな評価を社内外から獲得
制作後インタビュー
株式会社博報堂Gravity
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デジタル・ソリューション・アーキテクト ユニット
ユニットチーフ プランナー石川 彗人様
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デジタル・ソリューション・アーキテクト ユニット
ユニットチーフ プランナー石川 彗人様
NW:今回のプロジェクトを振り返って頂きながら、お話を伺っていきます。そもそもの御社の課題はどういったところにあったのでしょうか?
石川様:コロナ禍において、従来のオフライン施策、特に雑誌出稿やイベントPRなど売上の大きな割合を占める分野に影響がありました。主に営業面において広告会社として大きな変革が必要となる中で、企業のリブランディングと顧客獲得が課題でした。
注)本プロジェクトは、株式会社 博報堂マグネットと株式会社 コスモ・コミュニケーションズが統合し、株式会社 博報堂Gravityが設立される前のプロジェクトとなります。
NW:今回はお問い合わせを頂いたところからスタートした案件でしたが、弊社を見つけていただいたのは石川さんだったんですよね? どのように探されましたか?
石川様:シンプルに「BtoB SEO 強い」で検索して検索結果1位がニュートラルワークスさんでした。BtoB間のサイト制作が得意で、かつSEOにも強い。その2点がポイントでしたので、そのキーワードを狙って1位を取っているということは間違いなく強いだろうと思いました。私としてはその実績があることで、信頼できると感じてすぐにご相談をさせて頂いたという経緯です。
弊社も、Webサイトの制作実績も非常に多いので、依頼できる制作会社さんはかなり知っているんですが、「マーケティングに強い、SEOを意識した構築」そういった視点を持って制作できる会社さんはあまり多くなかったんです。そういう意味でも新しいところと一緒に取り組んだ方がいいだろうと、今回ご相談にいたりました。
NW:ありがとうございます。制作会社は総じてマーケティングが弱い印象がありますよね。
石川様:制作会社はそこにゴールを持って来ていないからですよね。僕が前職でアパレルに特化したWEBコンサルの会社にいまして、そこではマーケティング視点を持ってWeb制作も対応していました。そういったこともあり、御社にシンパシーを感じました。その点は選択理由として大きかったかも知れません。
NW:ちなみにどれぐらい候補をあげられましたか? 他の候補の会社は今話したようなマーケティング的なところがあまり強くなかったでしょうか?
石川様:ニュートラルワークスさん含めて3社です。1社は決してマーケティング視点が弱いわけではないんですが、どちらかと言えば、広告が強いとかそういった特徴がありました。もう1社は完全にいけてるトレンドに乗っかってるような制作が得意というところでした。
前段から言うと、今までの僕らの会社のWebサイトの立ち位置は、会社情報の掲載場所でしかなかったので、サイトの定義を再定義するときに、集客してからのリファラルの営業ができないと意味がない、もったいないという話があった上でのことだったんです。
NW:なるほど。広告を打ちたいわけではなく、自分達が発信したいモノがいかにうまく作れるかというところを考えて選んでいただいたんですね。ありがとうございます。
ぼくらがフォーカスするクリエイターを紹介することで、企業のリブランディングとプッシュ型マーケティングを両立させたい。
NW:既存のサイトのなかで、実績紹介のコンテンツは以前から掲載がありましたよね。その中で今回のリニューアルの思いとしては、様々な領域の制作に関わる人物の取材をして、たくさんのクリエイターをフューチャリングして出していきたいということだったと思うんですけど、その意図と課題はどういうところから生まれたものだったのでしょうか?
石川様:旧コスモ社のタグラインが「Fashion You Up」という言葉でして、そのタグラインをもってしてファッションに強い、ブランディングに強い、そういった意味合いでいろんな所に営業をかけていました。ただそのタグラインを具現化、具体化するとどういうことだろうかと、ふわっとした部分が社内にも社外にもあって、もちろん納得感持ってやっているスタッフがほとんどなんですが、その言葉を対外的に具現化した方がいいんじゃないかと。
例えばアパレル企業だったら、プロダクトがそれに反映しているとか、ソフトウェアを売っているところだったら、ソフトウェアがそれを体現しているとか、何かそういったものがあると思いました。
弊社の場合、それを体現する何かというのがなかったので、売り出せることを考えようという時に、まずメディアとしてアウトプットして我々が考えていること、その思想が近い人をフューチャーすることで表現しようとなりました。
1つはブランディング視点、もう1つはサイト経由の新規クライアント獲得を狙ったプッシュ型営業ツールという立ち位置にもしたい。この2つの狙いが合わさって、僕らのタグラインを具現化する場所であり、かつプッシュ型の営業を仕掛けられるような場所にするという狙いで、本プロジェクトが立ち上がりました。
NW:そうすると、クリエイターさんを選んでお話を聞かなきゃいけないと思うのですが、その選択も結構重要ですね。
石川様:そこはかなり我々としても重要視しています。社外の方にメディアの編集をお願いしているのですが、僕らに近い視点を持ちつつも、客観的に意見もくださる方にお願いしております。そして取材する対象者の人選も、編集の方の意見を取り入れながら、柔軟に編成を組んでいます。編集の方のチョイスもすごく試行錯誤し、社内で色々と検討を重ねて、僕らの視点に近い視点を持ちつつも、少し客観的に我々のことを見てくれている。そういった視点から人選案を出してくれています。
NW:実際、お仕事を一緒にされたクリエイターの方だけではなくて?
石川様:そうですね。ほとんどご一緒していないかもしれません。クリエイターという定義で言うと、どちらかと言えば「仕掛け人」と僕らが言っているんですが、受託型に何かクリエイティブとか、アーティストとして作品を作っていくというよりは、ビジネスをクリエイトしている方々が多くなってます。
もちろん何かご一緒できるような機会があればしたいという視点も入っているんですが、基本的には僕らもやってみたい領域にチャレンジをされている方、そもそも新しいことを仕掛けていらっしゃる方、すごく意図を持って活動されている方をなんとなくでもフューチャーしてる、結果的にはそこに僕たちが発信したいものが具現化して見えてきてるかと思います。
NW様:いま、十数件ぐらい記事が掲載されていますが、そういうブランディングとか、あるいはこういった方とご一緒できるかもという空気感も出せるサイトになってきたのではとお見受けしています。そういったところでの効果とか、課題に対して解消できてきた手応えはありますか?
石川様:問い合わせ件数はリニューアルして時間が経過していないため、集客だったり営業的な側面で言うと、そんなに数字的なところが出てきてはないです。ですが一方で、社内的な反響や、対外的に近しい会社から「おもしろいことしているよね」といった反響は頂いていて、ある意味第一段階のブランディングは、定性的にはポジティブな評価を頂けているんじゃないかと感じています。
記事の内容と、やはり人選が個人的にもこの人はおもしろいんじゃないかとか、そんなにメディア露出に積極的ではない方も、二つ返事で割とさらっと出ていいよと言って下さったり、その辺りは僕らとしてもやりがいをもってできている部分になっています。
NW様:ターゲットとしてはファッションとかアパレル系というところは変わらず、その分野の人たちに響くようなクリエイターさんをフォーカスしていくのですか?
石川様 そこに決してこだわっているわけではないです。少しそこもカテゴリーで調整しようかと思っているんですが、ファッション界隈の方を取り上げる場合には、どちらかといえば表に出ることがメインの仕事ではないフォトグラファーやスタイリストなど、裏で業界を支える「仕掛け人」の方々にフォーカスしたいと考えております。
クリエイターという広い定義の方ではあまりファッションにこだわってなくて、例えば新しい連載企画では若手仕掛け人にフォーカスを始めていて、第一弾では20歳の落語家、桂枝之進さんに取材をしています。彼は落語という、若者が食いつきにくいカルチャーをクラブカルチャーなどと掛け合わせてリブランディングにチャレンジしていて、年齢性別、取り組み内容に関わらずそういった仕掛け人をフューチャーしていく予定です。
営業段階から納得感のあったクリアな工数見積は、論理的な設計と丁寧な制作フローがあってこそだった。
NW:弊社の印象を聞いていきたいなと思います。 複数社のご提案、お話しを聞かれたと思うんですが、弊社はコンテンツマーケティングの実績、そういった部分の強みをご提案いたしました。他社のアプローチとしてはどんなものがあったのですか?
石川様:1社の例でお話をさせていただきます。 その会社さんは、デザインファーストという感じで実績をアピールいただきました。クリエイティブファーストなやり方は全然ネガティブでもなければ悪いやり方とも思ってなくて、実際とてもよいクリエイティブだったとは思います。
ただ僕個人としては、目的がある中でサイトを組み立てていくにあたって、いきなりデザインが出てきて「いいね」と思う可能性もあれば、そうでない場合もある。デザインはちょっと置いとくとして、その手前の設計をどう論理的に固めていくかというところが大事だろうと思うわけです。
これは僕の職歴的に、前職からの考えを持っていまして、その点現職とのギャップ感として存在している部分だったので、ニュートラルワークスさんのやり方は、僕の経験してきたやり方にとてもマッチしていました。
僕が用意したサイトマップに対して、ここから構成書を組み立て、構成書で掲載内容や機能を詰めていって、デザインを上げてという順序での制作フローは僕としては王道であり、一番双方納得がいきながらプロジェクトを進められるやり方だと思っていて、その辺りのお話がしっかり事前に営業の段階からできたのがすごく良かったなと思っていました。
丁寧な進め方に加えて、お見積りのところもすごく信頼できました。各プロジェクトにあたるメンバーがそのフローごとで工数をお見積りいただけていたのは非常にクリアですし、どこにどれぐらいかかるか、その単価はいくらかというところがクリアになってるのは個人的にはとても大きな要素でした。
NW:ありがとうございます。我々も細かく見積もりを立てているところがあるので、その辺はご納得感があったということですね。
石川様:はい。非常に。そもそもの提案書の質、完璧に僕らの求めていた痒い所に手が届くプロセスの話と、あとはSEOに対してどうアプローチしていくか、現状のサイトの分析も含めてそういったマーケティング視点の提案が、やはり魅力を感じていますね。
プレイヤーが多いにもかかわらず、明確な役割分担とリモートでも非常にスムーズな制作進行。結果、期待以上のアウトプットにつながった。
NW:プロジェクトを進めていく中で、今回ほとんどがリモートで進んで行きましたが、やり辛さを感じたことは無かったですか?
石川様:特にリアルで打ち合わせする必要性を感じなかったです。リモートですごくスムーズに進めることができたかな。むしろこちらがご迷惑をかけてしまうことが多かったという印象はあって、日々のチャットワークでのやり取りと、ポイント、ポイントでのリモートミーティングはすごく進めやすいやり方だったと思っていますね。ネガティブは本当に無かったんじゃないかな。
NW:我々としては御社はデザインにこだわられているところがあり、クリエイティブ提出には若干の緊張感があったので、実は結構制作側で試行錯誤みたいなのはあったりはしたんですが、アウトプットとしてのは印象はいかがでしたか?
石川様:こちらのオーダーの部分でそこは結果的にご迷惑を掛けてしまった部分もあったんですが、デザインで色々と私も意見を出して、結果的に我々がいつもお付き合いさせていただいているデザインで進めていただく部分もあり、そこに関して言うといい悪いというよりも好みかな。
最終的に僕らもデザインの部分の監督責任者は、弊社内のクリエイター、クリエイティブに関して信頼のおける担当がおりまして、やはりその方に刺さるか刺さらないかというところだと思います。そこは、好みの問題だったし、すごく言語化の難しい部分でした。そういった意味でデザインでは、少しミスコミュニケーションがあったかもしれません。ただ、言語化できる部分でのコミュニケーションや、やり取りでの不具合ではない、エラーでは無かったと思ってます。
NW:当初の目的である御社のブランディングとしては、今はまだ効果として数字的にまだ見えていないところだとは思いますが、弊社のアウトプットの印象を教えていただけますでしょうか。
ご提案した段階と制作が完了してできあがって、事前に思っていた弊社のイメージ、期待値と、アウトプットが出た後、あるいは進行中の中でイメージが変わったことはありましたか?
石川様:イメージが変わった。僕の中ではすごく期待以上、と言うとすごい上からになってしまうのですが、サービスのクオリティや、社内の役割分担が明確で、相談するにもすごく相談しやすいなと思いました。
例えば、営業一括、営業兼ディレクターがたっていても、その人に全部相談すると、良くも悪くも窓口が一本化されている代りにレスがなかなか返ってこないとか、確認している状況が見えづらいとかあると思います。
その点、フロントに立っている方とバックエンドにいる方が明確でした。制作と並行してもう1つSEOのコンサルティングの相談をしていたんですが、そこの窓口はまた別の方がたっていて、さらにその後ろにはライターの方、構成を作られる方々がいてと、プレイヤーが多いのに、連絡系統がしっかりしている印象がすごくあって、これは多分なかなかそうそう簡単にはできないこと。
自分がプレイヤーとして制作会社側にいたこともありますし、現職もBtoBのビジネスでもあるので難しいところだなと思いつつ、そこの連携がすごくしっかりされてる印象です。
NW:ありがとうございます。私たちも意識して構築してきた体制でしたので、そこを評価いただけるのはとても嬉しいです。
やはりリモートだと、その辺りのコミュニケーションが一番とりづらいので、実は弊社としても過去に失敗もあったところでした。その反省として、ディレクターひとりに任せるのではなくて、複数の人間が入るところは変えていたところでした。その点を評価いただいたのが非常に嬉しいですし、この方向でさらに精度を上げていきたいと思いました。 ありがとうございます。
今後は、「博報堂Gravity」という名前になりましたが、石川さんの現場で作られている方のスタンスは変わらずに進めていかれるということですか。
石川様:基本的にスタンスはもちろん、より良い方向に変えて行かなきゃいけない、ジョブが大きく変わるとかミッションが大きく変わるわけではなく、あくまで統合した会社になって、それぞれのナレッジを共有し、より強化していくところで、会社としては規模を拡大していかなければというのはありますが、基本的な内容というのは大きくは変わらずです。
NW:この辺は今までの歴史がありつつ、新しい力も入りつつで次に向かってステップアップしていくいいタイミングとして、皆さん前を向いていくって感じですね。
今後も、エンドクライアントさんも含めてそういう情熱とかクリエイティビティを持った人と一緒に、お仕事をして行きたいとお考えでしょうか?
石川様:まあそこに関して言うと、僕らが選ぶというよりは、基本的にご相談を受ける時に共感してフォーカスしていくところはあると思います。
ブランドさんだったらそのブランドだし、会社さんだったら企業コーポレートになるのかな。それぞれブランディング、商品ベースかもしれないですが、それぞれ認知だったり、売上だったり上げていくことが僕らのミッションだと思っていますので、その中でやはりフォーカスした時にそういう情熱を持っている方が、ゼロなわけないということなんです。
必ず代表の方だったりプロダクトを作られている作り手の方、またはその中の研究者の方かもしれないんですが、そういった方にフォーカスするのは、手段の一つとして取らせていただいたところかなと思います。
別件で御社にお願いしている案件で、そういった形で企業ブランディングをする手法を今回取ったっというわけですが、社内での依頼先検討タイミングで相談を受けまして、御社をご紹介したのは実は僕なんですけど、ニュートラルワークスさんのそのコンテンツをどう活かすかというところは、やはり一番信頼を置ける会社として、ご提案・推奨させていただいたところです。
NW様:ありがとうございます。信頼にお応えできるようがんばります! 引き続き、我々も目一杯お手伝いしていければと思っておりますので、改めてどうぞよろしくお願いします。
石川様:はい、ありがとうございます。そのあたりの相性が期待できるんじゃないかなという思いでおります。どうぞよろしくお願いします。
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クライアント
株式会社博報堂Gravity
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制作実績
オウンドメディア
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弊社対応範囲
ディレクション / デザイン / フロントエンドエンジニアリング / バックエンドエンジニアリング
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プロジェクト期間
2022/4